1、 オランダの雇用はきわめて平等主義的(同一時間賃金同一)であるが、これはオランダにおける女性の職場進出が極めて低調であったことに対する対応であり、また日本と違って雇用者が労働時間を減らそうという志向が強いという事情もあって、男女平等、きわめて水平的なワークシェアリングが可能となっている。日本では91年ごろ年間労働時間2100時間超から昨年には1800時間になってきていて、これをさらに減らそうという動機はあまり有効に働かない。また女性はすでにパートなどで一定の社会進出をしている。(大久保幸夫 「日本の雇用」講談社新書参考)

  ワッセナー合意: 80年代、12%を超える失業率に悩むオランダで短時間労働の創出に成功。労働側は賃金抑制に同意、企業は時短と雇用維持(その後、短い労働でも時間に比例した社会保障的給付の実現につながった)の同意、政府は減税同意によって可能となる。